土曜日, 12月 29, 2007

電脳コイルまとめ

最終回が過ぎて大分経つけど、まとめ。

最終的な大構造は「こども(劇中の全人物) vs 大人(メガテク)」。アニメ本編は、その対決に至るための前哨戦というか、「こども」側がまとまるための衝突の物語だった。

なので最終的にヤサコが倒すべき敵は、結局劇中には出てこなかった。
当初、敵に見えたサッチーは、ペット性が高まるにつれ、おばちゃんの代弁者として動くようになり、さらに2.0に敵役を譲ってからはこどもの味方となっている。
途中から登場した猫目も、表面的にはイサコを操り、ハラケンを脅しているが、彼も、彼なりの理由でメガテクと対決しており、ラスボスというわけではない。

最終的にメガテクを代弁するキャラクターは登場せず、それ故に多くの謎が解決されたにも関わらず、メガテク絡みの謎はほとんど残されている。
ヤサコたちの目的は、メガテクの不正(?)を暴く事ではなく、「あっち側」についてのこと、イサコの兄の復活、カンナの事故の真相を知る事などにあるので、メガテクがどんなことをしていようと巨悪以上の印象は受けない。
一応、ヤサコ父と猫目はメガテクと直接対決をしているようだけど、ヤサコ父はほとんど出番がなく、猫目にとってメガテクの悪事は自明なので、謎解きは発生していない。

最終回直前にメガネを取り上げられた子供達は、結局中学生になってもメガネをつけ直すことはなく、ヤサコとイサコだけが装備している。
この描写を見ると、敵というのはメガテクですらないのかもしれない。これまでやってきたことはともかく、メガテクはメガネの普及に尽力しており、その意味ではこどもの世界の創造者であり味方である。
そのメガネを取り上げ、こどもの世界を崩壊させた「親」という存在こそが最大の敵といえる(一応通過儀礼としての意味はあるのでやはり純粋に敵というわけではないのだろうけど)。
ヤサコとイサコが依然としてメガネをつけ続けるというのが「親殺し」なのか「成長の拒否」なのかは最終回からだけでは判断出来ない。

DVDはどうしようかなあ。

追記

最後みんなメガネかけてた。